|DUM SPIRO SPERO
「DUM SPIRO SPERO(ドゥム・スピーロウ・スペイロウ)」は2011年8月3日にリリースされた、8thアルバムです。アルバムのタイトルはラテン語で「息の続く限り、私は生き続ける」という意味です。
アルバム全体を通し、ダークでヘヴィーな雰囲気で、プログレシッヴな要素も多い作風です。
現在もライブで演奏されることの多い名曲「激しさと、この胸の中で絡み付いた灼熱の闇」を含む全14曲が収録されています。
限定盤には「羅刹国」の再録バージョンも収録されています。
|収録曲
- 狂骨の鳴り
- THE BLOSSOMING BEELZEBUB
- DIFFERENT SENSE
- AMON
- 「欲巣にDREAMBOX」あるいは成熟の理念と冷たい雨
- 獣慾
- 滴る朦朧
- LOTUS
- DIABOLOS
- 暁
- DECAYED CROW
- 激しさと、この胸の中で絡み付いた灼熱の闇
- VANITAS
- 流転の塔
|レビュー
1.狂骨の鳴り
アルバムのオープニングを飾るのは、地獄の底で鳴っていそうな雰囲気のインスト曲です。
極悪な重低音と電流のようなノイズに叫び声が重なる暗黒音楽で、一気にDIR EN GREY ワールドに引きずり込まれます。
冒頭のピアノのフレーズは次の曲「THE BLOSSOMING BEELZEBUB」にも使用されています。
この曲では、全ての楽器を薫が演奏してレコーディングしたそうです。
2.THE BLOSSOMING BEELZEBUB
オープニングの「狂骨の鳴り」に続く「THE BLOSSOMING BEELZEBUB」は、スローテンポで重苦しい雰囲気の大作です。
アルバムの始まりに大作を配置するのは、前作「UROBOROS」と同様ですが「THE BLOSSOMING BEELZEBUB」は「UROBOROS」収録の「VINUSHKA」のように聴き易い曲ではなく、重苦しく、息が詰まりそうになる楽曲です。
リスナーの予想を裏切り、突き放すような形でアルバム「DUM SPIRO SPERO 」は始まります。
3.DIFFERENT SENSE
前曲「THE BLOSSOMING BEELZEBUB」のエンディングのドラムのフィルと、ベースのスラップから続く「DIFFERENT SENSE」は、ブルータルでアグレッシヴでありながら、メロディックなサビとギターソロが炸裂するドラマティックなナンバーです。
この曲はシングルカットされ、カップリングには「蜜と唾」を再構築し規制が入った「罪と規制」が収録されています。
4.AMON
ミステリアスな雰囲気が漂う、ヘヴィーでブルータルなスピード・ナンバーです。
宝島社から発売されたCD付きブックレット「AMON」に収録されました。このCDには「残 - Wizardry Version - 」も収録されています。
5.「欲巣にDREAMBOX」あるいは成熟の理念と冷たい雨
ダークでヘヴィーなミッド・テンポのナンバーですが、ブラスト・ビートが炸裂するブルータルなパートを部分的に取り入れて展開を持たせています。
凶暴なデスボイスと、儚げなファルセットのコントラストが非常にドラマティックです。
6.獣慾
ブルータルにアグレッシブに突進するスピード・ナンバーですが、部分的に変拍子を取り入れて捻りを効かせています。
コンパクトな曲ですが、プログレッシヴな要素を取り入れた巧みなアレンジが素晴らしいです。
7.滴る朦朧
ヘヴィーでウネるグルーヴが心地良いナンバーですが、プログレ要素を部分的に取り入れて楽曲に変化を付けています。
ミステリアスで浮遊感のあるメロディーと、重低音リフのアンサンブルが見事です。
ミステリアスで浮遊感のあるメロディーと、重低音リフのアンサンブルが見事です。
8.LOTUS
シングルカットもされたメロディックでドラマティックなミッド・テンポの感動的なナンバーです。
この曲の歌詩について京は「振り返ってもなかなか前へ進めないことのほうが多いと思う。でもそうじゃないんだよという歌詩を書きたかった。」とインタビューで語っています。
9.DIABOLOS
約10分の大作です。
ミッド・テンポで静かに美しくにスタートしますが、中盤ではブルータルなギター・リフと強烈なブラスト・ビート、デスボイスやグロウルも炸裂します。
美しさと凶暴さのコントラストが素晴らしいドラマティック・ナンバーです。
ミッド・テンポで静かに美しくにスタートしますが、中盤ではブルータルなギター・リフと強烈なブラスト・ビート、デスボイスやグロウルも炸裂します。
美しさと凶暴さのコントラストが素晴らしいドラマティック・ナンバーです。
10.暁
ミステリアスな雰囲気と、捻りの効いた重低音グルーヴが心地良いミッド・テンポのナンバーです。
凶悪なサウンドに乗る七変化するボーカルが、独特の世界観を創り上げています。
11.DECAYED CROW
ブルータルでスピーディーでありながら、ただ突進するだけではなく、プログレ要素を取り入れて変化を付けたアレンジが見事です。
コンパクトな曲ですが、様々な展開を見せるプログレッシヴ・デスメタルです。
12.激しさと、この胸の中で絡み付いた灼熱の闇
現在もライブで演奏されることが多く、シングルカットもされたナンバーです。
シングルのカップリングには「残 - ZAN - 」の新バージョンが収録されています。
メロディックでキャッチーなサビから始まり、本編では暴虐ギター・リフとブラスト・ビートが炸裂するメロディック・ブルータルな名曲です。
アルバム・バージョンでは、シングルよりもギターのチューニングが半音高く設定されています。
13.VANITAS
美しく感動的なバラードです。
冒頭から暴虐かつ捻りの効いた、一筋縄ではいかない楽曲の応酬ですが、終盤でやっと一息つける曲が登場します。
14.流転の塔
美しいクリーントーンのギターとメロディックなサビで始まります。
ミッド・テンポのナンバーかと思いきや、ゆったりと美しいメロディーに合せて強烈なブラスト・ビートが炸裂します。
メロディックなミッド・テンポのパートと、アグレッシヴに疾走するブルータルなパートが楽曲をドラマティックかつ感動的なものにしています。
|オススメの曲
- DEFFERENT SENCE
- LOTUS
- DIABOLOS
- 激しさと、この胸の中で絡み付いた灼熱の闇
- VANITAS
- 流転の塔
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